鈍色望遠鏡

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澁澤龍彦【ポルノグラフィーをめぐる断章】より

澁澤龍彦『少女コレクション序説』(中公文庫)中に収められた【ポルノグラフィーをめぐる断章】という評論に、クロンハウゼンなる人物が列挙したらしい「ポルノグラフィーの特徴を示す十一項目のリスト」が掲載されていました。

その内容が現代にも通用するものだと感じたので、自分の意見をつけたして、ここにメモを残しておきます。

以下、ポルノグラフィーが嫌いな人や、私の家族は読まないでください。

……いいな、読むなよ!
絶対読んじゃだめなんだからな!

リスト内容は、
(1)誘惑
(2)破瓜
(3)近親相姦
(4)性行動を放任し助長する両親
(5)涜聖行為
(6)不潔な言葉の使用
(7)精力絶倫型男性
(8)色情狂型女性
(9)性の象徴としての黒人および東洋人(他人種)
(10)同性愛
(11)鞭打(縛り、サド的な要素)
となっている。

澁澤はこれに、ジョン・アトキンズ『文学における性』を参照しながら、
(12)性的倒錯(獣姦、鶏姦、尿愛などを含む)
を付けくわえている。

また、澁澤はポルノグラフィーにおいて語られることのない要素として、
(13)妊娠
(14)月経
をあげている。
その理由は、『生物学的な面が強調されて、快楽の面が損なわれるためにちがいあるまい』とされている。

しかし、現代のポルノグラフィーにおいては、(13)、(14)までもが、記号的なものに還元され、おおいに活用されているという印象を私は受けている。

これは現代人が、フィクションをフィクションとして楽しむ気質を、澁澤の時代の人々よりも強く持っているからだろうか?

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コメント


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No title

ポルノグラフィティーとは、ほんわかラノベとはま逆な文章でおもしろい。

新たな傾向を君は記号化することで、現代人が受容可能となった、としているが、単純に人種・国家の習慣のちがいじゃあるまいかな、と思った。日本の妊娠は穢れ(俗)でさえあるが、西洋はマリア像に象徴される(聖)のちがい、みたいな。これが肉体の記号化にどう影響を与えているか……そこは社会学者か文化人類学者の範疇になるね。

モロクマ | URL | 2009-06-13(Sat)10:34 [編集]


ラノベとは真逆、とは言い切れない部分もあるのですよね。
サブカル……というか人間の営みにとって、性的要素は切り離せない問題ですし。

なるほど、確かに人種・国家間の習慣のちがいというものは考えられます。
日本人は鯨を食べるが欧米人は絶対に食べようとしない、っていうのと同じようなものでしょうね。
ただし、「妊娠」が日本では穢れ(俗)、西洋では聖として認識されてきた、という部分には疑問が残ります。
もしも西洋において妊娠・月経がただ単純に聖なるものであったとしたら、(5)涜聖行為の一例として、ポルノグラフィーにおおいに活用されたのではないでしょうか?

人種・国家の違いに関係なく、月経・妊娠に対して人間(特に男)が抱く感情は、「畏れ」(根源的恐怖)と表現するのが最も的確だと思われます。


コメントありがとうございました。
またよろしくお願いします。

上代夕貴 | URL | 2009-06-13(Sat)12:48 [編集]


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